2017.09.29

病虫害から庭木・樹木を守る!庭木・樹木を消毒する薬剤選びのポイント

庭木や樹木を長年大切にしている方にとって気になる点として、病気や害虫によるトラブルではないでしょうか。ただ、植物に薬剤はあまり使いたくないという方も少なくありません。
また、庭木・樹木に使用する薬剤は種類が豊富なため、どれを選んだら良いのか悩んでしまいますよね。
薬剤で病害虫を予防・駆除することを考えた場合、いかに植物や環境にやさしく効果的であるかをよく検討することが大切です。
そこで今回は、庭木・樹木を病気・害虫から守るために用いる、薬剤選びのポイントについてご紹介します。

園芸用薬剤について

植物を健康に育てるためには、病害虫の早期発見と予防が大切です。
そのためにも、まずは予防対策に必要な「薬剤」の基礎知識について学んでおきましょう。

■薬剤の種類
家庭園芸用の薬剤にはさまざまな種類がありますが、ご家庭のお庭で使用する薬剤としては、以下の4種類が挙げられます。

・殺菌剤 : 害虫と病気の予防に使用
・殺虫剤 : 害虫の予防・退治に使用
・殺虫殺菌剤 : 害虫退治と病気の予防に使用
・除草剤 : 雑草の防除に使用

特にまだ何も問題が発生していない場合は「殺菌剤」で予防対策するのをおすすめします。
もしすでに一部病気になっていたり、虫がついてしまったりしている場合は、症状に合った「殺虫殺菌剤」または「殺虫剤」を選び、早めに対処するようにしましょう。

また、お庭に雑草が増え、その一部が病気になってしまったり、虫がついたりしてしまうと、大切に育てている庭木にも影響が出てしまう可能性があります。
それを防ぐため、定期的に草むしりを行うか、「除草剤」を使用して雑草の成長を抑えることも大切です。


■薬剤のタイプ
上記薬剤にもスプレーや粉など、いろいろな形状・タイプがあります。
また、薬剤にはうすめて使用するものと、うすめずそのまま使用できるものがあります。
こちらでは、ご家庭でも使用しやすい、うすめずに使用可能なタイプをご紹介します。

・エアゾール剤 : 薬剤が容器のバルブを通じて霧状に噴出するタイプ。薬剤が広がりやすいため、植物の株全体や、庭木の広範囲部分への散布に向いています。

・スプレー剤 : 霧吹き型のボトルに入った液体の薬剤を、細かい粒子にして噴射するタイプ。噴射口の調節ができるものもあり、葉や根などの部分的なポイント散布に向いています。

・粒剤 : 薬剤に鉱物質など混ぜ込み細粒化したタイプ。そのまま株元にパラパラとまけるため、鉢やプランターへの散布や花壇の部分散布などに向いています。

薬剤を選ぶポイント

園芸用薬剤選びは、防ぎたい病害虫の種類やかかる可能性の高い病気など、育てている植物の種類・大きさなどをふまえ、それに合う薬剤を選ぶことが基本となります。
ここでは、薬剤を選ぶ際のポイントについてご紹介します。

■育てている庭木や樹木の特性や特徴を知る
病害虫の予防対策をしっかりと行うためにも、育てている植物の特性やかかる可能性のある病気、つく可能性のある害虫について把握し、事前に防除目的をはっきりさせておくようにしましょう。そうすることで、ご自宅の庭木・樹木に1番適切な薬剤を選ぶことができます。


■植物の種類に合わせて選ぶ
植物の薬剤は、一般的に大きな分類で分けられています。
草花類全般に使用可能な「花木類・観葉植物」をはじめ、庭木・花木には「樹木類」、ハーブや野菜には「野菜類」、果樹には「果樹類」といった種類があります。
それらの分類中に含まれる種類であれば、品種に関わらずほとんどの植物に使用できるため、庭木用の「樹木類」のほか、草花や果樹全部に使用可能な総合殺菌剤を1つ持っておくと便利です。

■場所や環境に合わせて選ぶ
 
家庭用の園芸薬剤を使用する場合、散布対象の庭木周辺にある植物をはじめ、子どもやペットに対しても、十分な配慮が必要となります。
また、ご自宅のお庭がお隣のお庭や建物と近い位置にある場合なども、考慮しなくてなりません。

お隣にも影響のない位置でお庭全体の植物の病害虫予防・退治をする場合は、エアゾール剤を使用しても問題ありませんが、お隣に影響がありそうな位置にある場合や、散布したい植物のすぐ近くに違う種類の草花を植えている場合などは、ポイント散布が可能なスプレー剤か粒剤を使用するようにしましょう。

また、ペットや小さな子どもがいる場合は、オーガニック栽培などに使用する、食品成分や天然成分でできている薬剤の使用をおすすめします。

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