液肥(液体肥料)の作り方と与え方。基本と応用をご紹介!
植物を育てるために必要な栄養分となる肥料。家庭菜園用の肥料にはさまざまな種類があり、その中でも「液肥(液体肥料)」は土に吸収されやすく即効性があるため、植物に元気がないときなどに使うと便利です。
しかも、液体肥料は自分で手作りすることもできるので、化学肥料を使わずに植物を育てたい方でも使うことができます。
そこで今回は、液肥の作り方と効果的な与え方についてご紹介します。
植物を育てるために必要な栄養分となる肥料。家庭菜園用の肥料にはさまざまな種類があり、その中でも「液肥(液体肥料)」は土に吸収されやすく即効性があるため、植物に元気がないときなどに使うと便利です。
しかも、液体肥料は自分で手作りすることもできるので、化学肥料を使わずに植物を育てたい方でも使うことができます。
そこで今回は、液肥の作り方と効果的な与え方についてご紹介します。
液肥を手作りする場合、米ぬかや魚粉を使用するものもありますが、今回は油かすを材料とする1番シンプルな液肥の作り方をご紹介します。
油かすとは、菜種や大豆、ひまわりなどの植物の種から油を搾った後の“残りかす”のこと。窒素の含有量が多く、リン酸とカリもわずかに含む、代表的な有機系肥料の1つです。
最近ではネット通販でも購入できますが、ホームセンターなどのガーデニングコーナーなどで入手可能です。
■液肥の作り方
【材料】
・油かす
・水
・ペットボトル1.5~2L(丈夫な素材のもの)
【作り方】
1.「油かす1:水10」が基本の分量です。1.5Lのペットボトルで作る場合は、油かすをペットボトルの底に高さが1cmほどになるように入れ、水をその10倍(約1L)注ぎます。
2.ペットボトルのフタを閉めて上下に振り、水と油かすを混ぜます。混ぜ終わったら、フタを緩めておいてください。
3.直射日光が当たらない、風通しの良い場所に約1~2カ月置いて発酵させます。
※季節や置き場所の気温によって発酵期間は変動します。暖かい季節は約1カ月で発酵完了しますが、寒い季節は約3カ月かかる場合もあります。
4.発酵期間中は、1週間に1回程度はよくかき混ぜましょう。その際フタはしっかりと閉めて行ってくださいね。混ぜ終わったらフタは再度緩めておきます。
5.出来上がったら上澄み液を5~10倍に薄めて使用します。
■注意点
発酵中に内容物が膨張し噴き出してしまう恐れがあるため、水はペットボトルの容量の8割程度までにしましょう。
また、必ず容器のフタは緩めるようにしてください。
油かす発酵後は臭いがきつくなるといわれています。
発酵や保管をする際は室内ではなく、お庭やベランダの日陰部分に置くようにしましょう。
手作り液肥の場合も、市販の液肥の場合も、肥料は与え方を間違えると植物にとって逆効果になってしまいます。
ここでは、液肥の基本的な与え方についてご紹介します。
■肥料は「葉」ではなく「根」に与える
液体なのでつい葉部分にも与えてしまいがちですが、肥料は根に与えるのが基本です。
特に液肥の場合は、散布した水分が蒸発し濃度の高い液肥だけが残留することで、葉にシミが残ってしまうこともあるため注意が必要です。
■濃度の薄い液肥を回数多めに与える
液肥は栄養素が高いため、元気のない植物にたっぷりと与えたくなりますが、濃い濃度の液肥を一気に与えてしまうのはかえって植物を弱らせてしまうことになります。
人間も体が弱っているときに高カロリーのものを食べるとかえって負担になりますよね。植物もそれと同じです。
液肥はなるべく濃度を薄め、回数を多めに少しずつ与えるようにしましょう。
濃度の薄い液肥を、何度かに分けて与えた方が良いと先にご紹介しましたが、液肥を与える度に希釈をするのはちょっと手間ですよね。
液肥を散布するときは、自動で液肥を希釈してくれるタイプの散布器をおすすめします。
液肥の上澄みを希釈したものをジョウロに移して…というような手間も省けますし、一定した濃度での散布が可能になります。
お世話をする人が楽になるだけでなく、液肥の濃さにバラつきが出ないことで植物の健康が保たれる、一石二鳥な方法だといえるでしょう。
自動で液肥を希釈してくれるタイプの散布器の中には、液肥を自動で希釈してくれるだけでなく、レバー操作ひとつで液肥の散布と通常の水やりを切り替えられる製品もあります。
水やりの負担も減るため、散布器を選ぶ際にはこのようなポイントもチェックすることをおすすめします。