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パセリ


パセリの育て方は簡単?水耕栽培もできる?室内で栽培できるパセリの育て方と、収穫、保存方法まで!


緑色の葉と爽やかな香りで、食卓に彩を添えてくれるパセリ。
添え物としてのイメージが強いパセリですが、栄養価の高いハーブでもあるので、料理の食材としてもおすすめです。
パセリをプランターで種や苗から育てる方法と適した土や水やり、収穫方法から保存方法までご紹介します。


 

パセリとは


ジャンル:ハーブ
形態:2年草
学名/Petroselinum crispum
原産地:地中海沿岸
 
地中海沿岸が原産とされるパセリは、セリ科のハーブです。
古くからヨーロッパではハーブとして親しまれ、日本へ持ち込まれたのは18世紀頃。
オランダ人によって持ち込まれたことから、和名では「オランダゼリ」という名前で呼ばれます。
 
独特な苦味があることから、料理の添え物としての役割が多いように感じるパセリですが、
実はビタミンやカルシウムなどのミネラルが豊富で栄養満点な緑黄色野菜です。
その風味を活かし、サラダやスープ、ソースなどに使われたり、香り付けとして煮込み料理に使われたりもします。
 
パセリには主に葉が縮れたカーリーパセリ(モスカールドパセリ)と、葉が平たいイタリアンパセリがあります。日本で主流なのは、カーリーパセリです。

 

パセリの特徴


カーリーパセリ

細かく縮れた葉が密集し、濃い緑色をしているのがカーリーパセリ(モスカールドパセリ)です。
カーリーパセリは日本で主流のパセリで、独特の苦味と香りがあります。
パセリが旬な時期は3〜5月と、9月〜11月の年2回。春と秋に訪れます。
今はハウス栽培などが行われているので、旬の時期のみならず1年通して購入することが可能です。
種をまいてから1か月ほどで収穫でき、プランターでも育つことから家庭で栽培するのにも向いているでしょう。


イタリアンパセリ

ヨーロッパで主流なのがイタリアンパセリです。
カーリーパセリよりも色が薄く、苦味が少ないものが多いです。
葉は縮れておらず、色はカーリーパセリよりも薄いことから、見た目は香菜(シャンツァイ)ともよく似ています。
イタリアンパセリも、サラダやスープなどあらゆる料理に使われます。
旬の時期や、種をまいてから収穫できるまでの期間はカーリーパセリと同様で、イタリアンパセリも家庭菜園で比較的栽培しやすい野菜といえます。

 

パセリの栽培に適した場所


プランター栽培

パセリは日当たりのよい場所を好みます。プランター栽培なら、部屋の中の日が当たる場所やベランダなど、日当たりのよい場所に移動させながら育てることができますね。
パセリは、種をまいてから約1か月で収穫ができるほど生育がはやい植物です。
その勢いは、ほかの植物を侵食してしまうほど。
プランター栽培なら心配はありませんが、寄せ植えはしないようにしましょう。


 

パセリの育て方


パセリは発芽率が高くなく、種から育てるのは少し難しいかもしれません。
パセリをはじめて育てる場合、苗から育てると失敗の心配が少ないでしょう。
 

種から育てる場合

パセリの植え付けの適期は、4〜5月と9〜10月です。
発芽率がよくなるように、種はあらかじめひと晩水につけて吸水させておきます。
なお、種から育てる場合は、苗になるまで育苗ポットで育てる方法があります。
育苗ポットを使う場合は、本葉が5枚ほどにったら鉢やプランターへ植え替えます。
 
・種植えの手順
1.パセリを育てる容器に土を入れます。あらかじめ肥料などがバランスよく配合された、野菜用の培養土がおすすめです。
2.土の上に、吸水させた種をまきます。プランターなら10cmほど間隔をあけて、1か所に10粒弱が目安です。
3.種が隠れる程度に、ごく薄く覆土をしましょう。
4.種が流れてしまわないように、霧吹きなどで優しく水やりをします。(発芽するまで水やりは毎日おこないます)
5.発芽したら、土の表面が乾いたタイミングで水をやります。
6.本葉が2〜3枚になったものは育苗ポットへ、プランターでそのまま育てる場合は、生育のよいものを残して間引きます。
7.育苗ポットのパセリは、本葉が5〜6枚になったらプランターや鉢に植え替えます。プランターでそのまま育てているものは、株同士の間が20cmぐらいになるように間引きましょう。
 

苗から育てる場合

苗植えの適期は、4〜5月。この時期になるとホームセンターなどでもパセリの苗を購入できます。
パセリは真下に向かって根を伸ばしていくので、鉢やプランターは深めのものがよいでしょう。
目安としては、10号鉢で1〜2株、60cmプランターで2〜3株です。
 
・苗植えの手順
鉢底石を敷いた容器の上に土を入れて、株同士の間隔を15cmほどあけて苗を植えます。
土は、赤玉土7割、腐葉土3割の割合で混ぜたものか、あらかじめ野菜用に肥料が配合された野菜用培養土を使いましょう。


 

水やりと肥料について


水やり

パセリは根を張ってしまえば苗が比較的強いので、頻繁に水やりをする必要はありません。
ただ乾燥には弱いので、土が乾いてきたら水をあたえるようにしましょう。
特に夏のあいだは、強い日差しにより葉が黄色く変色したり、秋に比べて乾燥しやすかったりするので注意が必要です。
 
日当たりのよい場所を好むパセリですが、夏のあいだは、直射日光が当たりすぎないよう、プランターを半日影に移動させたり、窓際であればカーテンをしたりして、強い日差しと乾燥から守りましょう。
 

肥料

プランター栽培の場合、パセリを植え付ける段階で培養土を使ったり、緩効性の肥料を混ぜてあったりすればその後の追肥は必要ありませんが、生育がよくないと感じたら、3週間に一度程度、液体肥料を少量与えます。
 


パセリは水耕栽培できる?


パセリは水耕栽培が可能です。
水耕栽培で育てたパセリは、苦味が少なく柔らかい葉に育つので、苦味が苦手なかたや、
室内での栽培で土を使うのに抵抗があるかたにもおすすめです。
日が当たるキッチンや窓辺で栽培すれば、日々の成長を目で見て楽しむことができますね。
 
・用意するもの
1.パセリの苗
2.水耕栽培に使う容器(ペットボトルなどでも可)
3.水
4.液体肥料
 
・水耕栽培の手順
1.ホームセンターなどで購入したパセリの苗の根をきれいに洗い、土を落とす。
2.栽培に使う容器の口よりも少し大きめにスポンジを切り、真ん中あたりまでカッターで切り込みを入れる。
3.スポンジの切り込んだ部分で、パセリの苗の根を挟む。
4.苗の根を3分の1ぐらいにはさみで切りそろえ、スポンジごと容器の口に挿し込む。
5.室内の日が当たる場所に置き、水の交換を週に1度、液肥を2週間に1度の間隔でおこなう。


 

パセリの収穫方法


暑さ寒さに強いパセリは、根を張ってしまえばぐんぐん育ち、葉がたくさん茂ります。
収穫のタイミングは、本葉が15枚以上になった頃です。
このとき、残す葉が15枚ほどないと弱ってしまうので気をつけましょう。

収穫する際は、外側から使う分だけを摘み取ります。園芸用はさみなどを使い、
できるだけ根元のほうまではさみを入れて茎が長くなるように摘み取りましょう。
パセリは小さくて白い、かわいらしい花を咲かせますが、花が咲くと茎や葉が固くなってしまいます。
種を収穫するのでなければ、花が咲く前に摘み取るのがよいでしょう。
 

パセリの増やし方

パセリを増やす方法は2通りあります。
それは、栽培して花が咲いたあとにこぼれた種から育てる方法と、株分けをして増やす方法です。
発芽率が低いパセリでは、種から育てて増やす方法よりも、後者の株分けのほうが手間もかからず比較的簡単です。
 
株分けをするときは、まずプランターや鉢に植えたパセリを引き抜きます。
このとき、根を傷めないようにそっと引き抜きましょう。
引き抜いた株は根元を水につけて土を落とします。
土を落とした株を2つに分けて、新しい容器に植え付けたら水を与えましょう。
 
このように、ある程度成長してから株分けをして増やす方法もありますが、
植え付ける段階で増やすことを目的としているなら、最初に植え付けるときになるべく小分けにして育てておきましょう。
後々の株分けの手間が省けますよ。

特にパセリは太い根が枝分かれしにくい性質があり、株分けする際に誤って切れてしまうことがあります。
根が切れてしまうと、そのあと土にうまく根を張ることができず、生育が悪くなってしまうこともあります。
株分けはパセリを増やすのには簡単な方法ですが、根が切れてしまわないように充分注意しておこないましょう。


 

パセリの栽培のポイント


パセリは耐寒性、耐暑性にすぐれていますが、生育のための適温は15~20度ほどです。
そのため、冷え込む夜や日光が厳しい夏などは、室内に入れるなどして様子を見ながら育てましょう。
また、パセリは乾燥に弱いので、土が乾いたらすぐに水やりをすることもポイントです。
春~夏の暑い時期は特に乾燥に注意しましょう。
 
先述したとおり、収穫の際に葉を取り過ぎてしまうのもパセリを弱らせる原因になります。
後からどんどん大きくなる葉のために、株には最低でも10枚以上の葉を残すようにしてください。
 
室内栽培であればあまり心配はありませんが、パセリにつきやすい虫にはアブラムシやネキリムシ、ヨトウムシがあります。
葉や茎をこまめにチェックして、見つけたら食用の野菜にも使える殺虫剤などで対応しましょう。
また、パセリは葉が密集していることから、風通しがよくないと立枯病やうどんこ病になってしまうことがあります。
葉が密集しない程度に適宜取り除いて、風通しをよくすることでこれらの病気を予防しましょう。
 

収穫したパセリの保存方法


葉がたくさん収穫できて、すぐに使いきれないときは、冷蔵または冷凍保存がおすすめです。
 
冷蔵保存の場合は、水を入れたコップに、保存したいパセリを茎に付いたままの状態で挿します。
乾燥しないように上からポリ袋などで覆い、コップを輪ゴムで留めましょう。
葉が目に見えてしおれているときは、先に霧吹きで水をかけてあげるとよいです。
冷蔵でだいたい2週間保存できます。
 
冷凍保存では、まずパセリを水洗いし、キッチンペーパーなどで水を切ったあと、茎と葉に分けます。
それぞれ冷凍用の保存袋に入れて空気を抜き、冷凍します。
なお、使うときは解凍不要です。袋ごと揉んでしまえばバラバラになるので、そのままサラダなどに振りかけるなどして使えますね。冷凍保存の目安は約1か月です。
 
その他にも、バジルの代わりにパセリを使ってジェノベーゼソース風にするなど、加工してしまえば保存ができる上にあらゆる料理に使えて便利です。
 
 

採れたてのフレッシュなパセリで料理を楽しもう!


パセリは家庭菜園で比較的簡単に育てられる野菜です。
キッチンで育てたパセリを収穫してそのまま料理に使えば、採れたてで新鮮なパセリを楽しめますよ。
栄養価の高いパセリ。添え物としてだけではなく、いろいろな料理に取り入れてみてくださいね。


 

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